今年で26回目を迎える「四国こんぴら歌舞伎大芝居」の公演発表が12月16日に行われました。
毎年、春に行われる公演は琴平町の春の行事として定着し、沢山の方が訪れます。
今年の座頭には中村翫雀(かんじゃく)さん、そして市川亀治郎さん、片岡愛之助さんと若手の花形3人が中心となって公演が行われます。
特に今回は、売り出し中の若手花形による競演で、2メートルほどの高さに組まれた戸板の上に乗ってそのまま崩れ落ちる「戸板倒し」や手を使わずに真正面に倒れ込む「仏倒れ」など若手ならではの迫力ある演出が予定されています。
期間は4月10日から25日の16日間、計32回公演、今後の予定は、来年1月に東京で記者会見、入場券の発売は琴平町では1月8日から往復はがきで受付が開始されます。
市川海老蔵さん、中村勘三郎さんと話題の役者さんが出演し、最近では入場券の入手が非常に困難な人気の公演となっています。
旧金毘羅大芝居(金丸座)
天保6年(1835年)に建てられた金毘羅大芝居は、現存する芝居小屋としては日本最古のものです。
建築当時、琴平の町は庶民信仰のメッカとして伊勢参りと並び、全国から多数の参拝客で賑わいを見せていました。芝居小屋の規模としては、大阪、江戸など大都市にある小屋に匹敵し、東西の名優たちは、こぞって金毘羅大芝居の桧舞台を踏んだことからも当時の隆盛が早々出来ます。
明治以降は、稲荷座、千歳座、金丸座と名称が変わり、地回りの芝居小屋や映画館として利用されていましたが、やがて廃館となりました。
建設後、約160年が経ち、建物の荒廃も進んでいたのですが、日本の最古の芝居小屋を残すべきと復元運動が始まり、昭和45年、芝居小屋として初めて国の重要文化財に指定され、昭和47年から約4年の歳月をかけて現在の場所に復元移築されました。
その後、平成14年からの改修により観劇の妨げになっていた大梁を支えていた四本の支柱を除去することが可能となり、江戸時代の内装そのままに復元されました。